CORECの導入事例で、最も多い業種が農業です。
久松農園、結の実農園、れんこん三兄弟、自然農園レインボーファミリー、三つ豆ファーム。名前を挙げればきりがない。農林水産省の「農業女子プロジェクト」にもCORECは登録されています。
農家がCORECを選ぶ理由は明確です。取引先の飲食店がITに詳しくなくても、ブラウザで注文フォームを開くだけで発注できる。FAXや電話で受けていた注文がオンラインに移る。ここまでは順調。
問題はその先。受注した注文を、freeeに転記する作業です。
農家の受注管理が面倒な理由
一般的な卸売業とは違う、農家ならではの厄介さがあります。
品目が季節で変わる
春はレタスと菜の花、夏はトマトときゅうり、秋はさつまいもとかぼちゃ、冬は大根と白菜。
年間で50品目を超える農家も珍しくない。しかも同じトマトでも「大玉」「中玉」「ミニ」で品目が分かれる。有機JAS認定を取っていれば「有機トマト(大玉)」と表記する必要がある。
CORECの注文フォームには全品目を登録できます。でも、freeeの請求書にその品目を1行ずつ入力するのは人間です。野菜セットの注文が入ったら、10〜20品目をまとめて転記することになる。
取引先ごとに価格が違う
飲食店Aには大根1本150円、飲食店Bには130円。取引量や付き合いの長さで価格が変わる。
CORECでは取引先別にフォームを分けたり、価格を調整したりして対応できます。でもfreeeに転記するとき、どの価格で請求するのかを間違えると面倒なことになる。「先月より高くなってるんですが」という連絡が来て、確認して、修正して、再送する。
出荷日と請求日がずれる
農産物は天候次第です。「金曜出荷予定」が「雨で月曜に延期」になることがある。
CORECの受注日と実際の出荷日がずれる。さらに請求は月末締めで翌月にまとめることが多い。3つの日付を管理しながら、正しい請求書を作る必要がある。
軽減税率8%が基本、でも例外がある
農産物は食品なので軽減税率8%。これは単純。
ただし、加工品の一部や、食品以外の商品(花卉、苗木、資材など)を一緒に扱っている農家は、8%と10%が混在します。1枚の請求書に両方の税率が載ることになる。
CORECを使っている農家の実態
公式事例から、具体的な数字が見えます。
久松農園は、COREC導入前は受注処理に週5時間かかっていた。導入後は約10分。30倍の効率化です。さらに注目すべきは、取引先の飲食店の導入率が100%だったこと。「CORECで注文してください」と案内したら、全店がそのまま使い始めた。飲食店側の操作が簡単だから実現できた話です。
れんこん三兄弟は、約40件の飲食店からCORECで受注しています。受注データはZohoとも連携して管理。40件の取引先に対して、それぞれの注文内容と価格を管理する必要がある。
自然農園レインボーファミリーは、CORECの注文フォームのURLをFacebookで共有するという使い方をしています。SNSとCORECの組み合わせ。個人の飲食店やカフェが、Facebookの投稿からそのまま注文できる。
**IFNi ROASTING & CO.**はコーヒー豆の焙煎・卸。取引先ごとにカスタムフォームを作成し、FAXを完全に廃止しました。コーヒー豆は品種×焙煎度で品目が細かく分かれるので、フォームのカスタマイズが効いている。
受注はオンライン化された。でもその先が手作業
ここまでの事例に共通しているのは、CORECで受注のオンライン化には成功している、ということ。FAXや電話が減った。注文の見落としが減った。取引先とのやりとりがスムーズになった。
でも、freeeへの転記は残っている。
40件の飲食店から届いた注文を、1件ずつfreeeの請求書に打ち直す。品目名、数量、単価、税率。取引先ごとに価格が違うから、毎回確認が必要。野菜セットは品目が多いから、1件の注文で10行以上の明細を入力する。
月末になると、この転記作業がまとめて押し寄せる。
農家の月末は忙しい。出荷が集中する時期に、経理作業まで集中する。畑と事務所を行き来しながら、freeeの画面に向かう夜が続く。
CORECの受注をfreeeに自動で流す手順
Saturn を使って、この転記を自動化できます。
ステップ1: Saturn にCORECを接続する
SaturnにCORECのアカウントを連携します。APIキーを登録するだけ。複数のCORECアカウントを持っている場合は、全て登録できます。
接続が完了すると、CORECの受注データが自動で取り込まれます。
ステップ2: freee を接続する
同様にfreeeのアカウントを連携します。OAuth認証なので、freeeにログインして「許可する」を押すだけ。
ステップ3: 取引先のマッチングを確認する
CORECの注文者名とfreeeの取引先名を自動でマッチングします。「久松農園」と「(有)久松農園」のような表記ゆれも自動で判定。
初回だけ確認画面が出ますが、一度確定すれば以降は自動です。
ステップ4: 受注データから請求書を自動生成
CORECの受注データが取り込まれたら、freeeの請求書を自動生成します。
- 品目名・数量・単価は受注データからそのまま転記
- 取引先ごとの価格設定も反映
- 軽減税率8%は食品として自動判定
- 出荷日・請求日の日付管理も対応
人間がやることは、生成された請求書の内容を確認して送信するだけ。
ステップ5: 月末にまとめて確認
月末締めの場合、その月の受注を一覧で確認できます。漏れがないか、金額が合っているか。問題なければ一括で請求書を発行。
品目が多い農家ほど効果が大きい
10品目の野菜セットを40件の取引先に送っている農家なら、月の転記行数は400行を超えます。
これを手で打つのと、自動で流すのと、どちらが正確か。どちらが早いか。答えは明らかです。
久松農園の「週5時間が10分」という数字は、農家にとって特別な話ではない。品目数と取引先数が多い農家なら、同じかそれ以上の効率化が期待できます。
畑に出る時間を、freeeの画面に奪われる必要はありません。
補足: CORECのプラン選びについて
CORECの無料プランでは注文フォームが1つしか作れません。取引先ごとに価格を変えたい場合、フォームを分ける必要があるので、ビジネスプラン(月2,980円・税抜)が現実的です。
ビジネスプランならCSVエクスポートもできるので、万が一のバックアップにもなります。
ちなみに、Saturnとの連携は無料プラン・ビジネスプランのどちらでも使えます。